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日本の海洋養殖業の発展に期待、回転寿司チェーンの海外進出

企業分析
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日本の海洋養殖業の発展に期待しています。養殖生産は、大量生産と味の均一化が実現でき、天然資源よりも美味しいと思います。

世界で寿司ブームとなっており、日本の回転寿司チェーンは海外進出を強化しています。鮮度の良い魚介類を大量に世界に供給するには、養殖業の成長も必要だと思います。消費量多いサーモンを中心に調べました。

漁業・養殖業の生産量の推移

参考)漁業・養殖業の国内生産の動向
https://www.jfa.maff.go.jp/j/kikaku/wpaper/r04_h/trend/1/t1_2_1.html

日本の漁獲量は昭和59年をピークに大幅に減少し、3分の1以下に減少しています。沖合漁業と遠洋漁業の落ち込みが大きいです。沖合漁業は、水産資源の減少、漁業従事者の減少、遠洋漁業は1970年代の各国の200カイリ宣言による漁場の狭まり、オイルショックの影響による採算悪化により減少しています。

一方、海面養殖業は僅かな減少に留まっています。一方、世界では海面養殖業や内水面養殖業は大幅に増加しています。

参考)世界の漁業・養殖業生産(水産庁)
https://www.jfa.maff.go.jp/j/kikaku/wpaper/r03_h/trend/1/t1_4_1.html

サーモン養殖

増肉係数で優等生

サーモンは世界中で大人気です。子ども・女性からの人気も高く小学生のうちの娘と妻はスシローに行くとサーモンばかり食べています。

FCR(Feed Conversion Ratio)つまり増肉係数でもサーモンは優等生です。これは養殖・畜産を1kg太らせるために必要な餌の量を示す係数であり、1kgを太らせるために必要なエサがサーモンは1.5kg、鶏は2kg、ポークは3kg、ビーフは10㎏が必要になります。増肉係数はサーモン1.5、鶏2、ポーク3、ビーフ10となり、鶏が最も効率よく太り、同じエサならばエサ代が安く済みます。

魚だと、

魚種増肉係数
サーモン1.5
マダイ2.7
ブリ2.8
クロマグロ13~15

サーモンのFCRの効率が圧倒的に良いです。クロマグロは泳ぎ続ける必要があり、エネルギーを消費して養殖効率が悪いです。エサ代の高騰で養殖クロマグロ事業から撤退する企業が増えているのもうなづけます。

参考)オカムラ食品工業 サーモン養殖の勘所

サーモン養殖の勘所 | サーモン養殖の豆知識 | 株式会社オカムラ食品工業
オカムラ食品工業グループは、海の恵みを絶やすことなく世界中の人々に届け続けることをミッションとし、サーモン養殖事業、国内加工事業、海外加工事業、海外卸売事業の4つの事業を柱とした垂直統合型のビジネスモデルでグローバルに事業を展開しています。

日本におけるご当地サーモン

世界のサーモン養殖生産量は2021年に約320万tに達しました。ノルウェー123万t、チリ70万トンと2国で約5割のシェアを握っています。日本はサーモン輸入大国で25~30万t輸入しています。日本における生食用サーモンの市場規模は約10万tで約2~3割が国内養殖です。

参照)みなと新聞サケ年産400万トンでも供給不足

ご当地サーモン

近年日本全国で、トラウトサーモン(ニジマス)の養殖が盛んに行われています。

https://fukaurasalmon.jp/salmon.html

地下水を利用する陸上養殖であれば、漁業権や水利権を確保する必要がなく、比較的容易に参入できます。川崎重工が神戸でサーモン養殖を始めたり、JR四国が瀬戸内海でトラウトサーモンの養殖を始めたりしています。

気になるサーモンは「霧島サーモン」。鹿児島県の霧島山から流れる湧水を使ったサーモンです。

霧島サーモン - 霧島ガストロノミー

ご当地サーモンは魅力的な所が多いのですが、小ぶりな養殖場が多く、日本全国に供給する量は養殖できないようです。希少性を前面に出して、高価格で高い利益率を確保していくのが良いと思います。

スシローが好き

デジローでストーリーを紹介してみては?

スシローは発祥が大阪で、江坂という新大阪の近くに本社があります。地元の有名企業で愛着を持っています。

最近、スシローでデジロー店舗が増えています。大画面のタッチパネルで寿司が流れており、タッチすると個別で寿司がレーンで届きます。

大画面があるので、YouTubeの動画再生のように、注文しようか迷っている人がタッチで、サーモン養殖の様子や食材のストーリーを流すことで、楽しさが増えると思います。食はそこに至るドラマやストーリーがあるとより一層美味しく感じます。

ご当地サーモンは供給量が限られているので、期間限定のキャンペーンで、高い価格で供給すれば、養殖場やスシローにとってもいんじゃないかと思います。

水産業界で働く人が減っており、少しでも多くの人に興味を持ってもらい、働く人のすそ野を増やすという効果もあると思います。

オカムラサーモン

スシローに行ったら青森オカムラサーモンの生サーモンが販売されていました。値段こそ高いですが、日本のサーモンだということで、注文しました。

味はノルウェーとの違いが分かりませんでしたが、フードマイレージが少ないことに魅力を感じ味わいました。

回転寿司チェーンの海外展開

回転寿司チェーンが海外展開を強化しています。なかでもスシローは海外売上比率が高く、利益も着実に稼ぎ出しています。

スシローは利益のうち海外が占める割合が4割程度あり、成長スピードを考えると、数年後は海外の利益が過半を占めていると思います。海外の利益率も高いので、価格競争に陥っていない所も魅力的です。

注目株の株価指数

スシロー(FOOD & LIFE COMPANIES)

5,750円(2025.5.9)

時価総額667,398百万円(05/09)
配当利回り(会社予想)0.52%(05/09)
1株配当(会社予想)30円(2025/09)
PER
(会社予想)(連)34.2倍(05/09)
PBR(実績)(連)7.6倍(05/09)
EPS(会社予想)(連)167.95(2025/09)BPS(実績)(連)756.46ROE(実績)(連)19.78%自己資本比率(実績)(連)21.0%

オカムラ食品工業

2,500円(2025.5.09)

時価総額40,878百万円(05/09)
配当利回り(会社予想)0.76%(05/09)
1株配当(会社予想)19.00円(2025/06)
PER(会社予想)(連)19.37倍(05/09)
PBR(実績)(連)2.66倍(05/09)
EPS(会社予想)(連)129.07(2025/06)
BPS(実績)(連)939.26
ROE(実績)(連)16.32%
自己資本比率(実績)(連)36.1%

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