渓流釣りに行く滋賀の米原に住友大阪セメント系の鉱山があります。
資源の少ない日本において、石灰岩だけは国内自給率が100%を超えています。石灰岩の質も大陸と比べて高品質であるようです。
セメントは内需中心で、大幅な伸びには期待が持てませんが、太平洋セメント・住友大阪セメント・宇部三菱セメントの3社で寡占状態であり、業績も良く、配当利回りも良いので調べました。
住友系。国内シェア3位。
廃棄物再資源化や売電で実績。
半導体製造装置用材料や光電子を育成四季報
沿革
1907年 磐城セメントを設立
1949年 株式上場
1961年 高知工場を新設
1966年 滋賀多賀工場、彦根工場を合併
1990年 住友金属工業と共同で和歌山高炉セメントを設立
1994年 住友セメントと大阪セメントが合併
事業内容

業績
業績 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 当期利益 | 一株益(円) | 一株配(円) |
連23.3 | 204,705 | -8,555 | -7,849 | -5,719 | -166.8 | 120 |
連24.3 | 222,502 | 7,251 | 8,476 | 15,339 | 447.9 | 120 |
連25.3 | 219,465 | 9,351 | 9,367 | 9,008 | 270.4 | 120 |
セグメント

財務諸表 単位:億円(%:資産/売上に対する比率)
資産
現金預金166(5%)
有形固定資産1,918(54%)
投資有価証券394(11%)
負債
有利子負債833(24%)
純資産
自己資本比率54%
配当性向44.4%
利益剰余金1,197(34%)
損益計算
売上高
営業利益率4.3%
経常利益率4.3%
当期純利益率4.2%
投資有価証券売却益
前期114(5%)、当期44(2%)
キャッシュフロー
投資額
科目 | 前期 | 当期 |
減価償却費 | 217 | 226 |
固定資産 に対する支出 | 289 | 276 |
株主還元
科目 | 前期 | 当期 |
自己株式の取得 | 0 | 52 |
配当金の支払 | 41 | 40 |
株価 個人的な購入価額
3,754円(2025.10.3)
時価総額124,772百万円(10/03)
配当利回り(会社予想)3.20%(10/03)
1株配当(会社予想)120.00円(2026/03)
PER(会社予想)(連)8.80倍(10/03)
PBR(実績)(連)0.64倍(10/03)
EPS(会社予想)(連)426.81(2026/03)
BPS(実績)(連)5,862.29
ROE(実績)(連)4.67%
自己資本比率(実績)(連)54.1%
直近5期の平均EPS:224円
進捗:10%(1Q)
需要・顧客構造(▲10%):
住友大阪セメントの海外比率は10%未満であり、国内建設業向けの販売が中心になります。住友大阪セメントはセメント工場を有し固定費負担が大きく、セメントの国内需要は、国内の公共投資や民間設備投資等の動向に強く影響を受けるため、業種を鑑みても業績のブレは大きそうです。
競争環境(+15%):
セメントは太平洋セメント、UBE三菱セメント、住友大阪セメントの大手3社に集約されています。業界として、需要減少の中で統合と縮小を進められています。セメントは単価が安く、輸送距離が短いことが競争力の源泉であるという、地産地消のビジネスモデルで海外からの輸入も少ないため、競争環境は良さそうです。
ビジネスモデルの有望性(▲10%):
慢性的な人手不足を背景とした工期の長期化や建設コストの上昇に加え、建設業の働き方改革により、販売数量が減少しています。また、セメントは販売価格が20~30円/kgと安く、最終製品販売価格に占める輸送コストが高く、労働力人口減少によるコスト上昇を懸念しています。
セメント生産量は、阪神大震災の翌年1996年をピークに足元1/2まで減少しています。東日本大震災の発生後一時的に増加しました。じりじりと数量が落ちています。
セメントは国内中心であり、人口減少による需要の減少が予想され、先行きは厳しそうです。
株主優待(+%):なし
個人的な好み(▲5%):
自己資本比率は54%と高く、配当還元方針は、「安定配当継続をベースに総還元性向3カ年平均50%以上を目指す」としており、配当還元に積極的です。しかし、直近3年で政策保有株式を売却しており、今後は投資有価証券売却益による利益押上効果が無くなくなるので大幅な増配による還元増に期待が持てません。
また、私はセメント業種自体にカタリストを感じておらず、購入には消極的です。
個人的な目標株価
PER224×14倍=3,136
PBR5,862×0.7倍=4,103
プレミアム3,620×0.9×1.15×0.9×0.95=3,203
※ブログは個人的な趣味で、株式購入可否は自己判断でお願いします。
以上
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