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金利が上昇、住宅ローンを繰上返済すべき?銀行預金で利息を得るべき?

家計管理
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24年7月末に日銀が+0.25%の利上げを発表し、年内追加利上げの可能性があります。住宅ローン金利も上昇する可能性が高くなっています。妻が突然「支払額増えるのは嫌!」と血相を変え、こんな提案をしてきました。

Q.住宅ローンの金利が上昇し、返済額が増えるので、繰り上げ返済をしたら?

前提:新築購入3年目、住宅ローン変動型、ネット銀行、ローン残高3,500万円、35年ローン(残年数32年)、繰上返済可能額500万円

待ちなはれ、証券アナリストである私(ひかこ様)が、妻の悩みをバッサリ切りましょう。

住宅ローン返済額の上昇

住宅ローンは政策金利であるベース金利、銀行の利ザヤ、その人の与信率によって、借入金利が決まります。政策金利はベース金利なので、利上げにより借入金利全体の利率が引き上げられます。

利上げの影響は、以下の通りです。

借入金利が0.5%である35年(残年数32年)ローンの返済額は98,650円/月となります。政策金利が+0.25%上昇し、借入金利が0.75%になると返済額が102,548円/月となり、返済額が3,898円増加します。

1日換算で130円の負担増加です。毎朝ファミマでアイスコーヒー130円を購入していますが、これを辞めようと思います。水で我慢。

仮にさらに+0.25%上昇し、借入金利が1%になると返済額が106,543円/月となり、返済額が+3,995円増加します。利上げ開始前から、+7,893円/月の増加です。

住宅ローン控除・団信の保険料メリット

住宅ローンを利用して住宅を購入した場合、住宅ローン控除が受けられます。2021年までは年末の住宅ローン残高の1%にあたる金額を10年間にわたって所得税から差し引くことができます。

また、住宅ローンには、団体信用生命保険(通称:団信)がついています。住宅ローンの債務者が死亡した場合、債務が免除されます。ガン・疾病になった場合に住宅ローンが減額されるプランもあります。死亡しても家は残るので、死亡保険に入っているのと同様の効果があります。住宅ローンの借入金利の中には、死亡保険料が含まれると考えることもできます。

住宅ローン残高が多い場合、支払利息という費用は増加しますが、逆に、住宅ローン控除と団信はメリットが増加します。住宅ローン控除が終わる10年目(特例期間含む)までシミレーションしました。団信保険料は、年齢別死亡率40代を参考にします。

支払利率0.5%だと支払利息よりも住宅ローン控除・団信保険料のメリットが大きく、家計の影響額はプラスのメリットがあります。1%の期間は200千円/年、17千円/月のメリットがあるのには驚きです。

では金利が上昇した時影響額はどう変化するでしょうか?上記表の支払利率を動かしてみます。

支払利率1%までは、住宅ローンの影響額がプラスになっています。しかし、支払利率1%超となると、住宅ローン残高のデメリットが際立ってきます。

住宅ローンが1%超となったら、繰上返済をすべきでしょうか?そうとも言い切れません。

預金金利の上昇

利上げは、借入金利の上昇につながりますが、一方で貸付金利、預金利息も上昇します。24年7月末以降、預金利率が上昇しており、ネット銀行では、0.1%を上回る預金利率を付けている所もあります。

銀行の利ザヤと本人の与信力が変わらないのであれば、政策金利の上昇は、借入・貸付両方にデメリットとメリットをもたらします。家計のバランスシートの図を描きます。

余剰資金5百万円で繰上返済した場合、繰上返済せずに預金利息をもらうのどちらが得なのでしょうか?悩ましい所です。

繰上返済すべきか?

ついに結論まで来ました。

住宅ローン金利が1%以下までは、債務残高が多いことでメリットが大きいです。分かりやすく、借入金利が2%となった場合、繰上返済する場合と繰上返済せずに預金利息をもらう場合を比較しました。なお、預金利率は2%-0.4%(銀行利ザヤ・与信率)=1.6%とします。

繰上返済せずに普通預金で運用する場合の方が、全期間でメリットがあります。影響額もかなり大きいです。両建てするのが正解だということが分かりました。

結論

金利が上昇しても、繰上返済しない!!余剰資金は普通預金で寝かせる!!

株・債券で運用する、外国株のインデックスなどリスク資産を買うという選択肢もありますが、金利とリスク資産の関係性だけ見ると、金利が上がるとリスク資産の価額が下がります。

利上げにより、景気減速が見込まれるので、リスク資産を購入するのは得策ではないと思います。

男は黙って銀行預金。肝に銘じておこうと思います。

預金利率を見ると楽天銀行か、ソニー銀行かなぁと思います。

以上です。

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