2025年。奈良東吉野村にある吉野川の支流、日裏川で渓流釣りをしました。この川にはつくばね発電所という小水力発電所があります。下流には丹生川上神社があり、美しい鳥居と夢淵があります。雪解け混じる渓谷には素直なアマゴいて、楽しませてもらいました。
日裏川とは
和歌山市街地を流れる紀ノ川の上流は奈良吉野川になります。

日裏川は、奈良の東吉野村にある高見川の支流の一つです。
東吉野漁協が管轄しており、フィッシュパスというオンラインで遊漁券が購入できます。

日裏川の下流は四郷川と高見川(丹生川)が合流しており、丹生川上神社があります。歴史のある神社で、日裏川と本流との合流地点に夢淵があります。

大漁をお祈りし、神聖な場所なので竿を出さず、上から釣りスタート。早速来ました!

大きなウグイです。キャンプ場の跡地があり、渓流釣り場の施設が残っていました。今は全く営業していないのでしょうか?水も張っておらず、渓流魚も全くいませんでした。
つくばね発電所
日裏川にはつくばね発電所という小水力発電があります。

日裏川の上流で取水し、山の中の導水管を通し落差を生み出し、発電しています。

つくばね発電所は1914年に完成し、1964年まで約50年間稼働していました。一旦は稼働が停止していましたが、2013年に地元有志が奮起し、復活させました。セキュリテという少額出資を募る会社のもと、東吉野村つくばね水力発電復活ファンドが立ち上がり、52百万円の出資で着工しました。出資1口は30,000円。買取価格が34円/kWhと非常に高いこともあり、5千万円の出資に対して予想年間売上が19百万円。諸経費を加味しても、投資妙味がありそうな案件でした。

昔使っていた導水道を利用するので新たな開発も少なく、水力発電は環境に優しく、良い事業だと思います。
一方、渓谷は取水されている区間は水が少なく、渓流魚がいませんでした。

辛うじて、アブラハヤが食ってきました。取水口の上じゃないと釣りにならないと思い、車で移動しました。
アマゴがヒット
発電所から1.4キロ上流で取水をしており、上流は豊富な水量がありました。

道路が並走していますが、砂防ダムは無く、登りやすい渓谷でした。昔の砂防ダムが崩壊している所はありました。魚影が濃く、チビアマゴが積極的にエサに食いついてきてくれます。

20センチ超のアマゴも出てきました。

ここのアマゴの個体には黒いゴマが散っていました。
同じ個体が生息し増えているのでしょうか。昨年、四郷川の本流で釣ったアマゴと姿が違っていました。

良いポイントも多く、魚影が濃くてよかったです。
中央構造線の南側
吉野川は中央構造線の上を流れています。この日裏川は、中央構造線の南側に位置しています。

国土地理院の地図に地質を乗せると、

この場所は泥岩片岩、千枚片岩・左質片岩など海底で堆積してできた地層で構成されています。近くには、かつて三尾鉱山があり、銅・アルミ・銀を採掘していたようです。
キースラガー鉱床という海底火山から噴出した海底熱水鉱床のようです。住友家発祥で四国の中央構造線の南側に位置する愛媛の別子銅山と同様の成り立ちです。

アマゴは続きますが、別の渓谷を見たいので、途中で帰ることにしました。上流には集落があるということで、人々の営みに驚きを感じました。
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