私は商船三井の株を3年前に購入しました。コンテナ事業の好況を背景に、同社は巨額の利益を計上し、配当も非常に高い水準でした。足元では当初と比べて配当額はやや減少しているものの、依然として高配当利回りを維持している点は魅力的です。
今後については、船舶の供給量増加に伴い運賃が下落する可能性は否定できません。一方で、コンテナ事業に見られるように業界大手による集約が進んだことで、以前よりも収益構造は安定し、好業績を一定程度維持できる体制が整いつつあると考えています。その結果、業績の変動幅も過去に比べて緩やかになるのではないかと期待しています。
また、商船三井は300株を2年以上保有すると3,000円相当のカタログギフトがもらえる株主優待制度があります。高い配当利回りに加え、こうした株主還元策も評価できるため、改めて追加購入を視野に入れて調べました。
海運国内2位の総合輸送企業。
傘下にダイビル。
環境分野注力。
コンテナ船は18年4月事業統合四季報
沿革
1964年 大阪商船と三井船舶が合併により設立
2009年 日産専用船を子会社化
2017年 商船三井、川崎汽船、日本郵船の3社が定期コンテナ船事業統合会社オーシャンネットワークエクスプレスHDを設立
2022年 宇徳の株式を公開買付し完全子会社化
2022年 ダイビルの株式を公開買付し、完全子会社化
事業内容

業績
| 業績 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 当期利益 | 一株益(円) | 一株配(円) |
| 連21.3* | 991,426 | -5,303 | 133,604 | 90,052 | 251.0 | 50 |
| 連22.3* | 1,269,310 | 55,005 | 721,779 | 708,819 | 1,970 | 400 |
| 連23.3 | 1,611,984 | 108,709 | 811,589 | 796,060 | 2,204 | 560 |
| 連24.3 | 1,627,912 | 103,132 | 258,986 | 261,651 | 722.9 | 220 |
| 連25.3 | 1,775,470 | 150,851 | 419,703 | 425,492 | 1,187 | 360 |
セグメント

財務諸表 単位:億円(%:資産/売上に対する比率)
資産
現金預金1,633(3%)
有形固定資産2兆2,848億円(46%)
投資有価証券1兆7,795億円(36%)
負債
有利子負債1兆8,154億円(36%)
純資産
自己資本比率53.9%
配当性向30.3%
利益剰余金2兆51億円(40%)
損益計算
売上高
営業利益率8.5%
経常利益率23.6%
当期純利益率24.0%
キャッシュフロー
投資額
| 科目 | 前期 | 当期 |
| 減価償却費 | 1,025 | 1,276 |
| 固定資産 に対する支出 | 3,352 | 4,542 |
株主還元
| 科目 | 前期 | 当期 |
| 自己株式の取得 | 4 | 701 |
| 配当金の支払 | 1,337 | 1,051 |
株価 個人的な購入価額
4,622円(2025.12.26)
時価総額1,677,201百万円(12/26)
配当利回り(会社予想)4.33%(12/26)
1株配当(会社予想)200.00円(2026/03)
PER(会社予想)(連)8.85倍(12/26)
PBR(実績)(連)0.61倍(12/26)
EPS(会社予想)(連)522.37(2026/03)
BPS(実績)(連)7,522.70
ROE(実績)(連)16.88%
自己資本比率(実績)(連)53.9%
直近5期の平均EPS:1,266円
進捗:64%(2Q)
需要・顧客構造(▲20%):
商船三井の資産額は4兆9,844億円、売上高は1兆7,755億円であり、資産額が売上高の2.8倍あります。船舶の固定費負担が大きく、景気後退時には業績が大幅に悪化しそうです。
ただ、商船三井はLNG運搬船などエネルギー事業の比率が高く、長期契約による比率も高く、他の海運と比べ業績悪化が緩やかに済みそうです。
競争環境(+10%):
国内海運会社は日本郵船・商船三井・川崎汽船の3社が大手です。世界的にはMSCグループ(スイス)、CMA CGM(フランス)、A.P.モラー・マークス、COSCO(中国)、エバーグリーンマリン(台湾)がおり、日本企業は業界7位クラスです。
海運は寡占となっており、競争環境はそこまで厳しくなさそうです。
ビジネスモデルの有望性(▲20%):
船舶市場では大型船の投入が相次いでおり、海運市況は下落しつつあります。しかし、ウクライナの戦争やスエズ運河の通航が困難になったことにより、運航日数が増加し、運賃が上昇傾向になりました。平和になるのは望ましいことですが、海運にとっての業績にはマイナスになるのが残念です。
一方、アラスカのシェールオイルの輸入増によるエネルギー事業の成長、米国関税政策の転換、トヨタ自動車の国内製造拠点の新設などにより、自動車輸出の増加には期待ができます。
株主優待(+10%):
・「さんふらわあ」フェリーサービスご優待(年1回贈呈、9月末日)100株5,000円割引
・「三井オーシャンクルーズ」クルーズご優待(年2回贈呈、3月・9月末日)100株2枚
・オリジナルカタログギフト(年1回贈呈、3月末日)300株2年以上保有
「さんふらわあ」は大阪港→別府に乗る可能性があるので5,000円の割引は魅力的です。私は200株保有しており、あと100株追加購入でオリジナルカタログギフトがもらえるので、是非とも100株追加購入したいです。。
個人的な好み(+5%):
自己資本比率は21年3月期には28%でしたが、25年3月期には54%に急激に改善しました。還元性向は40%とし、固定配当も200円と安定している点が魅力的です。

ただ、業績が良い方にぶれるのは好ましいですが、大きく業績が悪化し、長期で回復が見込めない時に保有し続ける自信がありません。
個人的な目標株価
PER1,266×14倍=17,724
PBR7,523×0.7倍=5,266
プレミアム11,495×0.8×1.1×0.8×1.1×1.05=9,347
※ブログは個人的な趣味で、株式購入可否は自己判断でお願いします。
以上

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