20年近く前のNHKの「電子立国日本の自叙伝」が好きで、今でも何度も見返しています。かなり昔の番組ですが、その中にシリコンウェーハの加工技術で登場する会社がありました。
1937年に砥石メーカーとして創業した会社が、半導体の微細加工技術を磨き続け、現在では世界の半導体メーカーを支える企業になっています。半導体製造装置というと、露光装置などが注目されがちですが、半導体を「切る・削る・磨く」という工程にも非常に高い技術力が必要です。
そこで今回は、技術的な参入障壁が高く、今後も高い収益力を維持できるのではないかと考え、ディスコについて調べてみました。
沿革
1937年 工業用砥石を製造、販売する目的で創業
1969年 米国販売拠点の連結子会社を設立
1970年 精密切断装置を開発、販売を開始
1989年 株式を公開
2002年 精密切断装置としてレーザソーを開発、販売を開始
2022年 羽田R&Dセンターを開設
事業内容
半導体製造装置(精密加工装置)、精密加工ツールの製造・販売を主に、これらに附帯する保守・サービス等
業績
| 業績 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 当期利益 | 一株益(円) | 一株配(円) |
| 連23.3* | 284,135 | 110,413 | 112,338 | 82,891 | 765.5 | 305 |
| 連24.3 | 307,554 | 121,490 | 122,393 | 84,205 | 777.3 | 307 |
| 連25.3 | 393,313 | 166,834 | 168,943 | 123,891 | 1,143 | 413 |
| 連26.3 | 436,889 | 184,989 | 184,936 | 135,521 | 1,250 | 505 |
財務諸表 単位:億円(%:資産/売上に対する比率)
資産
現金預金2,846(38%)
有形固定資産2,232(30%)
負債
有利子負債0
純資産
自己資本比率78.9%
配当性向40.4%
利益剰余金5,219(70%)
損益計算
売上高
営業利益率42.3%
経常利益率42.3%
当期純利益率31.0%
キャッシュフロー
投資額
| 科目 | 前期 | 当期 |
| 減価償却費 | 122 | 148 |
| 固定資産に対する支出 | 680 | 357 |
株主還元
| 科目 | 前期 | 当期 |
| 自己株式の取得 | – | – |
| 配当金の支払 | 385 | 453 |
株価 個人的な購入価額
52,420円(2026.9.18)
時価総額5,687,917百万円(09/18)
配当利回り(会社予想)—(–:–)
1株配当(会社予想)—(2027/03)
PER(会社予想)—(–:–)
PBR(実績)(連)9.79倍(09/18)
EPS(会社予想)—(2027/03)
BPS(実績)(連)5,356.18
ROE(実績)(連)25.15%
自己資本比率(実績)(連)78.9%
直近5期の平均EPS:910円
進捗:46.4%(1Q)
需要・顧客構造(▲5%):
ディスコの製品は半導体メーカーや電子部品メーカーの設備投資に左右されます。「切る」「削る」「磨く」という技術そのものは普遍的ですが、顧客が設備投資を抑えれば、当然ながら装置の需要も減少します。
ディスコ自身も、半導体市場はシリコンサイクルの影響を受け、設備投資凍結や減産が業績に悪影響を与える可能性があるとしています。そのため、技術力が高いからといって業績が一直線に伸びるわけではなさそうです。一方、装置だけでなく精密加工ツールという消耗品も扱っているため、装置を導入した後にも顧客との取引が続く点は強みだと思います。
競争環境(+50%):
ディスコの最大の魅力は、「切る・削る・磨く」という非常に狭い領域に経営資源を集中していることです。ダイシングソー、グラインダ・ポリッシャについて、ディスコは世界シェア7~8割と説明しています。また、単純に装置の性能だけではなく、加工ツールや加工条件、顧客ごとの加工ノウハウまで含めた「アプリケーション技術」を蓄積しています。
こうした技術やノウハウを一朝一夕で構築するのは難しく、長年の研究開発と顧客との取引によって蓄積されたものだと思います。ディスコの競争力は「機械そのもの」だけではなく、装置・消耗品・加工ノウハウが一体となった総合力にあり、研究開発活動にも342億円支出しており、競争力が極めて高そうです。
ビジネスモデルの有望性(+60%):
生成AIの普及によって、GPUやHBMなど高性能な半導体への需要が拡大しています。半導体が高性能化・小型化・薄型化していけば、その製造工程では、より高精度な加工技術が必要になります。ディスコが得意とする「切る・削る・磨く」は、半導体製造において避けて通れない工程です。
さらに、先端半導体では加工対象がより薄く、より脆く、より複雑になっており、ディスコのレーザソーもこうした用途への採用が進んでいます。2026年にはレーザソーの累計出荷が4,000台に達しました。AIブームそのものがいつまで続くかは分かりませんが、半導体の高性能化・微細化という長期的な流れが続く限り、ディスコの技術が必要とされる可能性は高いと考えています。
株主優待(+%):なし
個人的な好み(+20%):
自己資本比率が高く財務が極めて安定しており、高い利益率を維持し続けています。「切る」、「削る」、「磨く」に興味があり、積極的に購入したいです。
個人的な目標株価
PER910×14倍=12,740
PBR5,356×0.7倍=3,749
プレミアム8,245×0.95×1.5×1.6×1.2=22,557
※ブログは個人的な趣味で、株式購入可否は自己判断でお願いします。
以上


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